パソコン環境とソフト
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それでは、パソコンでTUT-codeを使うにはどうしたらよいのでしょうか? OS別に主な方法と必要なソフト、および関連の機能について説明します。この中から御自分のパソコン環境に合った方法を探して下さい。
なお、ここからダウンロードできるドライバやカスタマイズファイルなどは、すべてフリー(無料)です。
ローマ字カスタマイズとは?
当初は特定のパソコン・ワープロ環境でしか実現できなかったTUT-codeでしたが、最近多くのかな漢字変換がローマ字カスタマイズ機能を持つようになったことから、使用環境が広がりつつあります。
本来、ローマ字カスタマイズ機能とは、一般的なローマ字入力の綴りを自分好みに変えるために用意されていると思われます。実際、かな漢字変換によっては子音部分は変更できるものの、「aiueo」の母音は変えられないというものもあります。
しかし、このような制限なくアルファベットを自由に組み合わせてかなを定義できるものもあり、この機能を利用してタッチ16のかなを定義することができます。
それどころか、アルファベットの自由な組み合わせで漢字をも定義できるかな漢字変換があります。ここまでいくと、「ローマ字カスタマイズ」という意味からは逸脱しますが、TUT-codeにとっては大変ありがたい機能となるわけです。
現在のところ、Canna(Unix版、Windows95版、Windows3.1版)、WXG for Windows95、松茸 for Windowsが漢字を定義できるかな漢字変換です。また、この他に「タッチ16」のかなを定義できるものとしては、WX3(2)(Windows版、Mac版、Dos版)、MS-IME98などがあります。
これらローマ字カスタマイズ機能を利用してTUT-codeを定義した場合は、それぞれのかな漢字変換が持っている辞書及び各種機能は通常どおり使えますから、元々のかな漢字変換に直接入力の機能が加わったと思えばよいでしょう。
かな漢字変換ソフトのローマ字カスタマイズ機能を利用してTUT-code環境を作った場合は、他にドライバは必要ありません。
DOSで使う方法
- PC-98シリーズ及び98互換機でのみ使用可
- VJE-α/Σ/βや松茸V2/V3上で使用する。(ATOK上では使えません。)
- 漢字入力のためのヘルプ機能、練習機能付
- ドキュメント ダウンロード 約43KB
- [参考]
- TUT98.COMのオリジナル版 T.COM ドキュメント ダウンロード 約10KB
- T.COM用コード逆引きツール revinfo.com ドキュメント ダウンロード 約9KB
- [注]
松茸は管理工学研究所、VJEはVACS、ATOKはジャストシステムの製品です。
TUT.COMで使う
- DOS汎用ドライバ
- ダウンロードサイトへ (→ softwareのページ)
- Cannaの持つローマ字カスタマイズ機能でTUT-codeの漢字が定義できます。
ローマ字定義ファイル(バイナリ)とカスタマイズファイルが必要です。
- tut.kp ローマ字定義ファイル(バイナリ/Lhaで圧縮) ダウンロード 約12KB
- tut.kpdef ローマ字定義ファイル(テキスト/euc) ダウンロード 約22KB
- canna.tut カスタマイズファイルのサンプル ダウンロードサイトへ (→ softwareのページ)
- カスタマイズファイル canna.tut を「.canna」としてホームディレクトリに置いて下さい。これを参考に、自分好みにカスタマイズして下さって結構です。
- [注意]
- tut.kp と tut.kpdef は Canna に標準で添付されているものと同じです。カスタマイズファイル tut.canna も標準で添付されていますが、このファイルを使用すると、入力できない場合があるようです。その時は、上記の canna.tut を使用してみて下さい。
Wnnで使う
- Mule/Emacs用テーブル
- tc2.0beta5.tar.gz ダウンロードサイトへ
- もともとT-codeのEmacs(Mule)用ドライバですが、最近大幅に改良され、TUT-codeでも使用できるようになりました。交ぜ書き変換と部首合成変換も可能です。様々なHelp機能が用意されているので、これから覚えようという方にもおすすめです。また、このtc2.0は、Windows95版/Dos版Mule、Mac版Nemacs等でも使用できます。
なお、カスタマイズ機能が豊富な分、設定は若干複雑です。初期設定などに関する御質問はTUT-codeメーリングリストまたはT-Codeメーリングリストでお尋ね下さい。作者の方が対応して下さいます。
- tut.kp+tutkp.def+tut.canna+インストールマニュアル ダウンロード 約27KB
- (Unix の Canna の項参照)
- [参考]
Canna for Windows(3.1版)はNECの製品です。PC-VANでオンライン販売されています。
- MS-IME等汎用ドライバです。MS-IME、ATOK等各種のIME上で使えます。
- ドキュメント ダウンロード 約112KB
- [注]
MS-IMEはマイクロソフト(Windows3.1標準)の、また、ATOKはジャストシステムの製品です。
- Unix版、3.1版同様、ローマ字カスタマイズ機能を使ってTUT-codeを定義します。次のファイルをダウンロードして下さい。
- tut.cbp ローマ字定義ファイル(バイナリ/Lhaで圧縮) ダウンロード 約12KB
- [設定]
- tut.cbpをCannaのフォルダに置き、プロパティの設定で「ローマ字かな変換ファイル」として選択します。
Cannaの95版にはローマ字エディタがついており、ローマ字定義を変更することもできます。また、テキストの定義ファイルからバイナリファイルを作成したり、その逆も簡単にできます。
- 「各種操作」→「詳細設定」の「ローマ字かな変換を優先する」をチェックして下さい。これをチェックしておくと、2打鍵目がスペースであるTUT記号が打て、かつ、スペースをかな漢字変換の変換キーにすることができます。これができるのは Canna だけです。
- [参考]
- Canna for Windows 95はNECのシェアウェアです。詳しくは かんなのホームページをご覧下さい。ここからダウンロードもできます。
- wxgtut.grt ローマ字定義ファイル ダウンロード 約14KB
- 上記ファイルをダウンロードして、中の wxgtut.txt をお読み下さい。
- Cannaと同様にWXGでもローマ字カスタマイズで漢字を定義することができます。ただし、現在のところ、定義ファイルの容量に限度があり、約 2000字程度までです。(上記ファイルは約1900字を定義しています。)
- [参考]
- テキストファイルを読み込んで定義ファイルを作成するツールは WXG に用意されていませんが、このページから grtd10.lzh というツールがダウンロードできます。
- [参考]
- WXGはエーアイソフトの製品です。詳細はエーアイソフトのホームページをご覧下さい。WXGの最新バージョンは Ver.4です。
- ローマ字カスタマイズ機能で漢字を定義できます。
- カスタマイズファイルがm(as)mさんのホームページにあります。ダウンロード
- 最新版では3000字定義できるので、TUT-codeの漢字はすべておさまります。制限事項として、スペースをコードに含められないため、TUTの記号が定義できません。(次バージョンではできるようになりそうです。)上記カスタマイズファイルでは、スペースの代りに「:」で代用してあります。
- [参考]
- 松茸 for Windowsは管理工学研究所の製品です。詳しくは管理工学研究所のホームページをご覧下さい。また、体験版の入手についてはこちらをご覧下さい。
- 他のIMEに関係なく、単体でエディタやWord上でTUT-code入力できます。二打鍵目を仮想鍵盤の形で表示してくれるヘルプ機能つき。(フリーソフト)
- かな漢字変換を使いたい時は、漢直Winをオフにして他のIMEと切り換えるか、または、同サイトに置かれている交ぜ書き辞書を使います。
- 作者のページからダウンロードできます。
- T-code用のIMですが、TUT-code用のテーブルも用意されています。
- mac-tcode-10b1.hqx ダウンロードサイトへ
- [参考]
- このIMではかな漢字変換(交ぜ書変換)ができません。部首合成変換はありますが、覚えている漢字が少ない人にはちょっと厳しいかも知れません。ATOK12やWX3などかながローマ字カスタマイズできるIMと適宜切り換えて作うのがベストでしょう。
- なお、WX3はMac OSの新しいバージョンとは相性が悪いようです。ATOK12の方をお薦めします。
漢字の直接入力は置いといて、かなだけTUT-code配列にしたい(タッチ16で打ちたい)人もいらっしゃるでしょう。その場合は、上記に加えて、以下のかな漢字変換ソフトを使っても実現できます。
- WX3(2) Windows版、Macintosh版、Dos版
- IME98 Windows95/98/NT版
IME98搭載のWindows98/95/NTマシンなら、特別のかな漢字変換ソフトやドライバは必要ありません。ローマ字定義を変更するだけでタッチ16が実現できます。
- ATOK12 Windows95/98/NT版、Macintosh版
今までATOKのローマ字カスタマイズは、母音を変更できないという中途半端なものでしたが、ATOK12になってようやくその制限がなくなり、WX3なみのかなカスタマイズができるようになりました。
- [注]
WX3(2)はエーアイソフトの、また、IME98はマイクロソフトの、ATOK12はジャストシステム製品です。
いずれも、このかな定義一覧を参考に、それぞれのかな漢字変換ソフトの指示に従ってローマ字カスタマイズして下さい。
交ぜ書き変換
- ここでは「漢字とかなの交じった熟語変換」という意味にとって下さい。
- 例えば、 読書 と出したい時、普通なら どくしょ と入れて変換させるでしょう。漢字直接入力で 読 も 書 も入れられる人は 読書 とダイレクトに打ちます。その中間で、 読 の字は打てるが 書 は打てない、または 読 は打てないが 書 は打てる人がいるかも知れません。そのような時に、 読しょ とか どく書 と打って変換して 読書 と出すのが交ぜ書き変換です。
- このように、熟語がすべて直接入力で打てなくても、交ぜ書き変換が使えると直接入力の効果は大きくなります。実際に、覚え始めで打てる漢字が少ない人は、熟語の片一方は直接入力で打てるのに使えなくて残念な思いをするものです。そんな時交ぜ書き変換がサポートされていると嬉しいでしょう。
- 交ぜ書き変換は同音異義語の絞り込みにも効果を発揮します。例えば、 こうせい と入力して変換すると、 後生、更生、抗生、厚生、公正、校正、更正、構成、後世、攻勢、光星、恒星、向性… と実にたくさんの こうせい があります。
ここですべてを直接入力で打てれば問題ありませんが、そこまでできなくても、仮りに 正 や 生 は打てる人が こう正 とか こう生 と入力しただけでも、かなり候補が絞り込めることがお分かりになると思います。
部首合成変換
- 部首合成変換も交ぜ書き変換同様、漢字直接入力ならではの変換方法です。ある漢字を複数の漢字の組み合わせと考え、一定の辞書を用意します。直接入力できない漢字があってもその部品となる漢字が打てればそれらの組み合わせで入力することができます。
例えば、 星=日+生 であれば、 星 の打ち方を覚えてない人でも 日生 と打って変換すれば 星 が打てるというものです。
部首合成辞書は、かな漢字変換や交ぜ書き変換では出しにくい漢字、特に読みの分からない漢字を出す時などに便利だと思います。
部首合成変換を使うには、もちろんそれ用の辞書が必要ですし、その辞書がどういう合成基準で作られているかある程度知っていなければなりません。自分流のルールで辞書を作ることも可能ですが、相当大変な作業になります。
T-codeドライバである tc2.0 は交ぜ書き変換と部首合成変換を自前で備えています。交ぜ書き変換辞書作成ツールなども用意されているので、交ぜ書きや部首合成に関心のある方は、tc2.0をインストールされてみることをお勧めします。この辞書を編集することで、CannaやWXGの辞書として登録することも可能です。
主なTUT環境の機能を比較してみました。(ブラウザの横幅をできるだけ広く取ってご覧下さい。フォントサイズを小さくした方が見やすい表になります。)
以上のように、多くのパソコン環境で TUT-code が快適に使えるようになってきましたが、現時点で、
- Macintoshでは、変換モードと直接モードで、いちいちIMを切り換えなければならない。
- 今後普及するであろう携帯マシン上での対応が望まれる。
などの問題があります。
また、ここに書かれてない方法もあるかと思います。 情報をお持ちの方、また、ここに書かれている方法についての御質問・御意見は、こちらにお願いいたします。