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5.1 センサーと条件分岐(設計編)
M先生
いつものように,project4を作ってくれる?車はproject2で使ったものをコピーして.
Aさん
わかりました.
M先生
今回は,自動的に道に沿って走る車を作ってみよう.ペイントツールで道を書いてみて.
Aさん
こんな感じでしょうか.
M先生
OK.できたら,どうしたら道に沿って走らせることができるか考えてみよう.
Aさん
車が道を外れた時にだけ曲がるようにすることはできないものでしょうか.
M先生
そうだね.それを実現するためには,車が道を外れたことを調べる必要があるね.じゃあ,車に センサー をつけてみよう.
Aさん
こんな感じですか?
M先生
センサーの色を車が異なる色になってる?
Aさん
なってます.
M先生
OK.何故そうする必要があるかは,後になるとわかるよ.
Aさん
では,センサーが道から外れたことを検知するにはどうしたらよいのですか?
M先生
まず「走る」という名前のスクリプトを一つ作ってみて.できたら,スクリプトの繰り返しボタンの右にある四角アイコンをドラッグしてみて.
Aさん
なにやらオブジェクトが出てきました.
M先生
それを「 条件分岐 」タイルという.スクリプトに入れてみて.
Aさん
できました.
M先生
条件分岐タイルを使うと,条件を調べることができて,条件によって行う命令を変えることができる.
Aさん
条件分岐タイルはどのように使うのですか?
M先生
条件分岐タイルは,次のように使う.
テスト
何か2択で答えられる 質問 が入るタイルが入れる
はい
質問の結果がはいの場合実行するスクリプトが入れる(なくてもよい)
いいえ
質問の結果がいいえの場合のスクリプトが入れる(なくてもよい)
M先生
では,これを使って車を道に沿って走らせるプログラムをはどうなる?いきなりプログラムで考えるのは難しいだろうから,内容を日本語で考えてみて.
Aさん
こんな感じでしょうか.
テスト
センサーが道から外れていますか?
はい
(なにもしない)
いいえ
右に曲がれ
M先生
すばらしい.プログラムが複雑になるにつれて,いきなりプログラムで考えるのではなく,一旦日本語で考えてみることが重要になってくる.このように一旦(日本語などを使って)プログラムの構造を考えてみることをプログラムの「 設計 」という.
Aさん
なるほど.家を建てるときにも,設計図が必要ですものね.
M先生
その通り.建物の場合は,設計の書き方は決まっているけど,プログラムの場合は,様々な書き方がある.今回の設計は日本語で考える方法で,「 擬似言語 」による設計というんだ.
Aさん
ほかにはどのような設計の書き方があるのですか?
M先生
全部勉強するには時間がいくらあっても足りないくらいたくさんある.このカリキュラムでは後に「状態遷移図」という設計法を紹介するからね.だけど「擬似言語」は一番基本的な方法なので,今はそれをしっかり書けるようにするようにがんばろう.
Aさん
わかりました.
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