1.4 SFC-CNSでの電子メール
電子メール(electronic mail)は,コンピュータネットワークを使って文章などを相手のコンピュータに届ける仕組みです.省略して単にメールということもあります. 電子メールを使うと,キャンパス内だけではなく,インターネットを通して世界中のいろいろな人とコミュニケーションを取ることができます.
電子メールは,SFCでは以下のようなことに活用されています.
- 授業における宿題,レポートの提出
- 先生への質問など
- アドグルやサークルの連絡
- 個人的なおしゃべり
(1) 電子メールを送る準備
- C-
- コントロールキー( Ctrl と書いてあるキー,特別教室の場合aの左にあります.)
- M-
- メタキー(スペースキーの横の菱形が書いてあるキー)を押す.
キーボードによってはメタキーが無いので,その場合は Esc キーを押します.
電子メールを書くためには,まずemacsという文章入力のためのソフトを使用します.
端末ウィンドウをアクティブの状態にしてから,
% emacs & |
とコマンドを打つと,しばらくしてからemacsという下のような新しいウィンドウが現れます.
続いて今度はemacsからメールをやり取りするmewというソフトを起動します.
まず,M-xと入力します. M-x は,メタキー(スペースキーの横の菱形が書いてあるキー)を押してから x を押すことを示しています.
すると,カーソルが1番下,黒い区切りの真下に移動します.この場所をエコーエリアといいます.そのエコーエリアに,続けて,mewと入力します.すると,エコーエリアは下のようになります.
ここで Return キーを押すと, mewの起動メッセージが表示されます.
状況によっては,エコーエリアに Range (update): と表示されることがあるので,その場合は allと打った上で,Return キーを押してください.
しばらくすると,次のようにメールの一覧が表示されます. 新しいメールが届いていなければ,エコーエリアに No new message と 表示されます.
(2) 電子メールを送る
普通の手紙と同様,電子メールにも宛先があります.この宛先のことをメールアドレス(mail address)といい,ユーザー名と組織名を@マークで繋いだ形で表されます.
例: t01000tf@sfc.keio.ac.jp
- @より右のsfc.keio.ac.jpというのが所属する組織の名前を表します.
sfc = SFC,keio = 慶應,ac = 学校(academic),jp = 日本(Japan)を意味します. - @より左のt01000tfというのはこの組織におけるユーザー名すなわちログイン名です.
新しい電子メールを書くには,mewを起動した状態で w を押します.すると画面が変わって,次のような状態になります.
メールは宛先や差出人,送信日時などを示すヘッダ領域と,手紙の中身に相当する本文領域の2つから構成されます.ヘッダ領域はメールを送るために必要な情報がいろいろ書きこまれており,メールを送るときに入力するのは相手の宛先である「To:」とそのメールの表題である「Subject:」です.
- 宛先は,一番上の行のTo : というところに続けて書きます.
- 表題は,次の行のSubject : に続けて書きます.
- 本文は,「----」の下の行から書き出します.
それでは実際に書いてみましょう.
emacsでの日本語入力
-
電子メールを書く上で注意すること
- 署名
宛先・表題・本文だけでは,一体誰が書いたのか分かりません.そこで書いた本人が誰なのか判るように本文の末尾で明示しておく必要があります.これを署名またはsignatureといい,書いた人の名前,そして返信先のメールアドレス,所属(学部・学年)などを書くのが普通です. - Subject: には本文の内容を的確に短く書く.
Subject: を見て読むか決める人がいますから,不適切な Subject: だと読んでもらえないかもしれません.長い Subject: は読みにくいので止めましょう. - 空行や空白は,段落の切れ目や引用など意味のある時だけ使う
意味もなく1行おきに書くのは読みづらいです.
行頭にいくつかの空白文字を入れて右によせて書く人がいますが,表示のしかたは,使っているコンピュータでまちまちですから,自分のコンピュータで見た目がよくても,他人のコンピュータでそうであるとは限りません. - 機種依存文字は使用しないこと
使える記号などの一部には,特定のコンピュータでないと表示できないものがあります.これを機種依存文字といい,この文字を使ったメールを表示できないコンピュータを使っている人が受け取った場合,その部分が意味不明な文字で表記されて(これを文字化けといいます)しまい,混乱の元となりますので,使わないようにしましょう.
機種依存文字について - 1行は日本語の場合35文字程度にとどめる
1行は日本語の場合35文字程度で,文の途中でも改行を入れます.ワープロのように改行を入れずに続けて書いていくと,相手のソフトによっては読み難くなったり,トラブルの原因になったりします. emacs では M-q を押すと,自動的に35文字に揃えてくれます. - 電子メールでは文字しか使えないので,言葉がきついものにならないよう表現には十分注意しましょう.
● 練習問題
送信前にチェック!
- アドレス(宛先)は正しいですか?
- ヘッダはありますか?
- 表題(subject)は正しく入れましたか?
- 送り主である自分の名前・所属・連絡先(メールアドレスなど)は忘れずに書いてありますか?
- 作成された電子メールは,その組織の電子メールを管理する, メールサーバと呼ばれるコンピュータに送られます.
- メールサーバは宛先を調べ, もしそれが自分の組織内の人である場合には,自分のところに貯めておきます.
- 宛先が別組織の場合には,その組織を管理しているメールサーバを探しだし,そこにメールを転送します.
- ユーザが Mew を起動すると, メールサーバに自分宛のメールが届いているかどうかを聞きに行きます.
- メールが届いている場合には,メールサーバからメールを取り出し, ユーザの元へ内容を転送します.
- emacs を起動していると,そのウィンドウに,転送されたメールの内容が表示されます.
(3)電子メールの読み方
届いたメールを読むためにはemacsを起動した状態で i キーを打ちます.そうすると新しいメールが届いていないかどうかを調べて,届いていたらそのメールを以下の様に表示します.
自分が読みたいメールのところにカーソルを持っていき,スペースキーを打つと画面が2つに分かれ,下の部分に本文の内容が表示されます.
(4) 返信のしかた
送られてきたメールに返事を書くにはどうしたらいいでしょうか?
最初から新しく書きなおすこともできますが,いちいちメールアドレスを入力しなおすのは大変です.また,時には相手が書いてきた文章をそのまま使って返事を書きたいときもあります.
こういう時は返信という機能を使うことができます.
返事を書きたいメールのところにカーソルを持っていってaと打ちます.すると今度は相手のメールアドレスがすでに宛先として記入された状態の新しいメールが出てきます.
またaと打つ替わりにAと打つと,相手のアドレスに加えて,相手のメッセージが頭に「>」マークをつけた状態で表示されます.これを引用といい,「>」マークのことを引用符と言ったりします.引用を全て残すと冗長なことが多いので, 必要のない部分を削除しましょう.
自分を含め複数の人に同時に送られたメールに返信する場合,返信先のアドレスには送り主以外に,同じメールが送られた人も入ってしまいます.送り主だけに返事を書きたい場合は,不要な人のアドレスを削除してください.
● 練習問題
(5) メールソフトの終了
メールのやり取りが済んだら,emacsを終了します.
終了するためには,C-x C-c と続けて入力します.C-xは,コントロール(Control)を押しながら x を押すことを示しています.同様にC-c は コントロールキーを押しながら c を押すことを
示します.
たくさんのソフトを同時に動かしていると、コンピュータに負担がかかります。用のなくなったソフトはこまめに終了しましょう。