第4週 指導案 1.授業の大まかな流れ(教材もあわせて参照のこと) ・コンピュータの構成要素とその働き  −コンピュータを構成する要素がどのような見た目で,どんな役割を果たしているかを学ぶ  −それぞれの動作や容量の単位について(メモリの容量やクロック数)も学ぶ ・ソフトウェアとコンピュータの特徴  −プログラムについて,その概略を学ぶ  −ハードウェアと,入れ替え可能なソフトウェアという事を強調し,ソフトウェアを入れ替えるこ とで色々な仕事ができるというコンピュータの特徴を説明する  −基本ソフトウェアのOSの役割に関して学ぶ  −プログラムが実行される仕組みをOSとアプリケーションに関して学んだことを基にして学ぶ 2.ねらい この教材では,コンピュータの動作原理について学び,その概略を理解する事がねらいです. 細かい技術的な側面は他のこれからの授業に任せる事にし,写真や図を多く使った教材で, 興味を引くように構成しました. 目標には「コンピュータの単なる使い方を学ぶのではなく,その背後にある動作原理を理解す ることによって,新しい,若しくは未知の技術にも対応することができるようになることを目指し ています.」とありますが,なかなかこのレベルの知識ではこの理想には到達できないと思わ れます.身近な目標としては,カタログのスペックを見たときに,CPUやハードディスクの概観 が想像でき,どの程度の性能であるのかなどの区別がつくような知識レベルを想定して作成 してあります. この教材で一番の強調したかったポイントは,「コンピュータが様々な仕事をできるのは,ソフ トウェアの入れ替えが可能であるからだ」という点です. 3.授業の進め方に関して注意を要する点 ・情報量に関して 2で書いたように,スペックの読み取り能力とOSの役割を理解する為の知識としてし,情報量 の概念を必要とする部分があります.詳しい内容はリンク先の(10週の)授業において行いま すので,参考までに参照という形で対処してください.詳しい単位の説明は不要で,どちらが 大きいか小さいのかという区別がつく程度で教材の学習目標は達成できると考えられます. ・練習問題に関して 4.3の練習問題について 1・ メモリの計算問題ではあくまでモデルケースだと言う事を断ってください. 2・ タスクマネージャーを起動して,変化を観察する作業をするという問題があります. ここでWindowsの例を出したのは,タスクマネージャーはビジュアル的に非常に明解で, これまで説明してきた事柄を再認識する為に有用であると考えたからです. 具体的な作業としては,アプリケーションを一気に多数立ち上げて,その変化を見る. 大きな画像を開くなどといった負荷の大きな作業をする事グラフの変化を見てみるなどが 考えられます.またプロセスが消費している,メモリの具体的な数値をみることも有用だと 考えられます. 3・ 最後の穴埋め問題は教材の知識で分かるように構成してありますが,表の構成上,かなり分 かりにくい可能性がありますので,適宜ヒントをお願いします. なお問題文に「emacsの実行処理」というものがあります.本来であれば,iplというファイルを開 く処理,ファイルに"A"と打ち込む処理,ファイルを閉じる処理というのもCPUの処理の一部に含 まれます.とくにそれらの区別をなくし,「emacsの実行処理」に統一したのは,問題を簡単にし, 全体の流れを理解してもらう事に重点をおいたためです.先生の方から,具体的な処理に関し ての言及も生徒の理解が得られるようであれば,お願いしたいと思います. 細かく「今どういった処理が行われているか?」という事より,流れを理解してもらいたいというの がこの練習問題の出題意図です。オプションとして細かい処理への理解も得られれば良いという ことです. 正答例は http://ipl.sfc.keio.ac.jp/text/info-2002-9/04/ans.htmlにおいておきます. 4.その他 なし