2.4 日本語入力
これまでは英文字のみの入力でしたが,emacsで日本語を入力するにはどうしたらいいでしょうか.
- emacsの日本語入力は,日本語入力モードにして, ローマ字で入力した文字をかなや漢字に変換することによって行ないます.
- 英字や記号などは,今まで通り英字入力モード(透過モード)で入力します.emacsを最初に起動したときはこの英字入力モード(透過モード)になっています.このとき,入力したキーはそのままアルファベットで入力されます.
- C-\ で日本語入力モードになります.
- もう一度, C-\ を入力すれば英字入力モードになります.
- emacsの左下の表示が, [--]となったり,[あ]となったりするので,今どちらの状態か分かります.
キーボードによっては, `¥'(円記号)の代わりに `\'(バックスラッシュ)というキーがついていることがありますが,コンピュータはこの二つの文字を同じものとして扱います.
ローマ字入力
日本語入力モードで,英文字を入力すると,ローマ字と解釈されひらがなが縦棒の間に表示されます. かな漢字変換中の部分を囲む縦棒のことをフェンス(fence)といいます.
- ローマ字は,ヘボン式(shiなど)でも,訓令式(siなど)でもかまいません.
- 「みっつ」などの「っ」は,子音をだぶらせて,mittuと入力します.
- 「ふぁん」などの母音の「ぁ」などは,xaと入力します.
- 「ん」は,nn または n' または N と入力します.
- nの後に子音を入力した時にはそれだけで「ん」となります.
かな漢字変換
フェンス内のひらがなを漢字にするにはかな漢字変換を行います. SFC では Wnn と呼ばれるかな漢字変換方式を使っています.
- ローマ字を入力した後, Space キーを押すと,漢字かな混じりに変換されます.
- 同音異義語や文節の分け方が正しくなかったりしますので,まだフェンスの中にある状態です.
- 変換操作を行い正しい漢字を表示させ, Enter キーを押すと, 変換が確定し,フェンスが消えます.
注意
初めて漢字変換を行なうと,自分用の辞書を作るか聞いてきます.メッセージが正しく表示されませんが,すべて ` y ' と答えて下さい.
一度で正しく変換されなかった場合には,フェンスの中にあるうちに修正します.
・korehanihongonotekisutodesu(これはにほんごのてきすとです) を変換すると
|これは 日本語の テキストです| |
・文節はスペースで区切られて表示されています.
・修正したい文節には次のようにして移動します.
- 右矢印キーまたは C-f で,右の文節に移ります.
- 左矢印キーまたは C-b で,左の文節に戻ります.
残念ながらマウスでは移動できません.
・文節の分け方が間違っている場合は,次のようにして変更します.
- C-o で,文節の長さを伸ばします.
- C-i で,文節の長さを縮めます.
・同音異義語の選択が間違っている場合は,次のようにして変更します.
- 下矢印キーまたは Space キーまたは C-n で次候補.
- 上矢印キーまたは C-p で前候補.
- ESC-s で候補の一覧を表示させ,その候補の中から矢印キーまたは C-f(右) , C-b(左) , C-n(次の行) , C-p(前の行) で正しい候補のところにカーソルを持っていき, Enter キーで選択します.
● 練習問題
次の文章をファイルtest2として作成しましょう.
私は昨日病院に行った. 李も桃も桃のうち. 庭には二羽鶏がいる. 貴社の記者が汽車で帰社した. ここで履物を脱いでください. |
● 練習問題
自分の自己紹介文を自由に書いて selfintroduction という名前で保存しましょう.