2.4 テキストエディタでの編集
長い文章の編集
emacs で画面に入りきらないほど長い文章を編集する時は, 一部分だけが表示されています. 表示位置を変更することをスクロール(scroll)すると言います.
まず,長い文章の例として Emacs Tutorial を見てみましょう.これは,Emacs の入門用テキストですが,今はスクロールの練習が目的なので,内容を読む必要はありません. C-h t と入力するか,マウスを使ってメニューから [Help]→[Emacs Tutorial] を選択すると表示されます.
- 矢印キーを使う方法
矢印キーを押し続けて画面の上下の端まで行くと,その方向にスクロールして,常にカーソルが画面の中にあるようになっています.
一行ずつではなく,半画面分,一気にスクロールします. - キーボードによる方法
- C-v を押すと,一画面分下にスクロールします.
- M-v を押すと,一画面分上にスクロールします.
- M-< を押すと,文章の先頭に移動します.
- M-> を押すと,文章の最後に移動します.
- マウスとスクロールバーを使う方法
- 右側のスクロールバーは,上端が文章の先頭,下端が最後を表しています.その中にある黒い部分は,今画面 に表示されているのが,全体の中でどの部分なのかを表しています.
- マウスカーソルをスクロールバーのところへ持っていくと,形が上下矢印に変わります.
- この状態でマウスの真ん中ボタンを押すと,黒い部分がマウスカーソルのところへ移動し,画面表示が変化します.
- 真ん中ボタンを押したまま,マウスを上下にドラッグすると,それにつれて画面表示も変化します.
- 左ボタンをクリックすると,マウスカーソルの横にある行が,画面の一番上に来るようにスクロールします.
- 右ボタンをクリックすると,画面の一番上にある行が,マウスカーソル の横に来るようにスクロールします.
広範囲でのテキストカーソルの移動P.184参照
コピー&ペースト
文章の一部をコピー(copy)し別の場所にペースト(paste)(張りつけ)することができます.
- キーボードだけでやる方法
- コピーしたい領域の開始位置にカーソルを持っていって, C-space と入力し開始位置を指定します.するとエコーエリアに Mark set と表示されます.
- カーソルをコピーしたい領域の最後に持っていき, M-w と入力します.これでコピー領域の終点を指定したことになります.
- コピーする内容を張り付けたい場所へカーソルを持っていき, C-y と入力するとコピーしたい内容が指定した場所に張りつけられます.
コピーしたい内容の終点を指定するときに M-w と入力するかわりに, C-w と入力すると,その領域が削除され,コピーではなく移動になります.
- マウスを使う方法
- コピーする領域を指定します.領域の先頭でマウスの左ボタンを押し,そのまま領域の最後までドラッグします.あるいは,先頭で左ボタンをクリックし,最後で右ボタンをクリックしても同じです.
- 目的の位置でマウスの真ん中ボタンをクリックすると,そこにさっき指定した領域の内容がコピーされます.
領域を指定するとき,先頭で左ボタンをクリックし,最後で右ボタンを2回クリックすると,その領域が削除されるので,コピーではなく移動になります.
広範囲の削除と取り出しP.184参照
ファイルの挿入
文章を書いている最中に,以前作ったファイルの内容をそのまま取り入れたいときがあります.これをファイルの挿入(insert)といいます.
カーソルを,挿入を行いたい場所に持っていき, C-x i と入力すると,エコーエリア(画面の最下行)に,
Insert file:
と表示され,挿入するファイルの名前を聞いてきます.
ここに挿入したいファイルの名前を入力すると,カーソルがあった位置に指定したファイルの内容全てが挿入されます.