12.4 ホームディレクトリの管理
ファイル容量
CNS で個人が利用できるファイル空間の容量は最大100MB,15000ファイルまでです.
容量制限を越えるとログイン時に以下のような警告メッセージが出ます.
一週間以内に制限以下にファイルを減らさないとログインできなくなります.
現在の自分の使用量を知るには quota コマンドに -v オプションを付けて実行します.
% quota -v Disk quotas for t01000tf (uid 00000): Filesystem usage quota limit timeleft files quota limit timeleft /a/fs0502a 0 100 100 0 100 100 /a/fs0501a 93688 102400 153600 4970 15000 15000 /a/fs0503a 0 100 100 0 100 100 /a/fs0511a 0 100 100 0 100 100 |
ディスクはみんなで共用しています.容量制限に達していなくても,不必要なファイルはこまめに消しておきましょう.
自動的にできるファイル
作った覚えのないファイルができていることがあります.これは,コマンドを実行した時に,バックアップや処理経過の記録のために作られるファイルです.次のようなものがあります.
- 前後に # がついたファイル : emacs が編集作業中に定期的に保存するファイルです.emacs が異常終了した時に,これを使って編集中の状態を回復できます.正常終了の場合は自動的に消去されます.
- ~/.saves- で始まるファイル : emacs がどのファイルを編集中かを記録しているファイルです.emacs が異常終了した時に,これを使って編集中の状態を回復できます.正常終了の場合は自動的に消去されます.
- ~ で終わるファイル : emacs が編集前の状態を保存しておくファイルです.編集後に間違いに気がついた時に,前の状態に戻すことができます.
- .log で終わるファイル : LaTeX の処理経過の記録です.platex コマンドを実行した際に生成されます.
- .aux で終わるファイル : LaTeX がラベルを処理するための補助ファイルです.platex コマンドを実行した際に生成されます.
- core : コマンドが異常終了した時にできる,異常の原因を調べるためのファイルです.
このファイルは他に比べ容量が非常に大きくなることが多いです.通常は残しておく必要はありませんから,気がついた時に消しましょう.
CNS では,# で始まるファイルと core というファイルは,一定期間経つと自動的に消去されます.うっかり core という名前で大事なファイルを作らないようにしましょう.
emacs を使ったファイルの整理
ホームディレクトリのファイルを整理するには,ls や rm などのコマンドを使うよりも,emacs の dired モードを使う方が便利です.
- C-x d 又は,[Files]→[Open Directory ...] とします.
- ミニバッファに Dired (directory): ~/ と表示されますので,整理したいディレクトリを指定します.
- ファイルの一覧が表示されたら,Mew で不要なメールを削除するのと同じ要領で,不要なファイルのところにカーソルを移動させ,d 又は,[Mark]→[Flag] を実行すると,左端に「D」マークがつきます.
- # 又は,[Mark]→[Flag Auto-Save Files] を実行すると,前後に # がついたファイル全部に「D」マークがつきます.
- ~ 又は,[Mark]→[Flag Backup Files] を実行すると,~ で終わるファイル全部に「D」マークがつきます.
- x を押すと,「D」マークをつけたファイルの一覧が表示され,本当に消してよいか聞いてきます.
- yes と答えると,削除されます.
消す前にファイルの内容を確認したい場合は,次のようにします.
- テキストファイルの場合
- そのファイルのところにカーソルを移動させ,[Immediate]→[View This File] v を実行すると,view モードでファイルを表示します.このモードでは編集はできませんが,SPCで次の画面へスクロールし,q でバッファを消去して元の状態に戻ります.
- 画像ファイルの場合
- そのファイルのところにカーソルを移動させ,[Operate]→[Shell Command...] ! を実行し,ミニバッファで画像表示用のコマンド(普通は xv)を指定します.すると,emacs は停止状態になり,画像表示コマンドが起動します.画像表示コマンドを終了させると,emacs が再開します.
● 練習問題
自分のホームディレクトリ以下にある,不要なファイルを全て削除し,quota コマンドでファイル容量が減っているかどうか確認しなさい.
ファイルの圧縮
あまり使わないファイルは,圧縮して置いておくと,ファイル容量を節約できます.
dired モードでは,そのファイルのところにカーソルを移動させ,[Operate]→[Compress] Z を実行します.すると,ファイルが圧縮され,ファイル名の後ろには圧縮ファイルの印である .gz が付きます.元に戻すには,もう一度同じ操作をします.
ファイルのバックアップ
誤って削除したファイルは二度と復活できません(ただし,emacs で編集している場合は,~ が付いたファイルが残っているかもしれません).重要なファイルはバックアップを作っておきましょう.詳しくは CNS ガイドを参照してください.
パスワードの管理
CNSでは3ヶ月以上パスワードを更新しないとアカウントが停止されてしまいます.4月の最初の授業でパスワードを決めて以来,変更していない人はそろそろ期限が迫っています.パスワードの有効期限が近付くと,ログインした際に警告メッセージが表示されるので,期限までに必ず変更しましょう.
パスワードの変更には yppaswd コマンドを使います.→0.4 アカウント
パスワードの定期的な変更はネットワークセキュリティ上非常に重要なことです.(→6.3 ネットワークセキュリティ) 期限が迫って促される前に変更しておく習慣をつけましょう.