テクニカルライティング第5回・配布資料(担当・斎藤俊則) 主題と目標規定文の例 <例1> 主題:藤沢フィルハーモニーのネットコミュニケーション戦略に関する提案 目標規定文:市民楽団藤沢フィルハーモニーの集客力低下の主な原因がコンサート告知の PR不足と観客との意見交換の不足にあることをアンケートの結果から論証し、これらの状 況改善のためにコミュニケーション機能を持ったWebサイトおよびi-modeサイトの開設が 必要であることを主張するとともに、それぞれの仕様の概要を提案する <例2> 主題:イギリスおけるサブカルチャーの形成モデル マンチェスター・シティー・サポーターグループの事例におけるその有効性の検証 目標規定文:リチャード・ホガートおよびスチュアート・ホールの文献に対する検討と解 釈から、イギリスの労働者階級における下位文化(サブカルチャー)の形成過程のモデル を構築し提示するとともに、1980年代のマンチェスター・シティー・サポーターグ ループの発展・解消過程がそのモデルによって説明可能であることを示す。 <例3> 主題:30代のあなたに “平中悠一”作品へのいざない 目標規定文:作家・平中悠一の一連の小説の魅力が随所に商品名やミュージシャンの名前 などの個有名のちりばめられたその文体にあり、80年代の消費文化を背景に発表当時一 部の読者による熱狂的な支持を得たこと、またそれゆえにより多くの拒否反応をもって迎 えられたこと、さらに寡作ながら現在も同様の路線で良質の作品を書き続けていることを 説明するとともに、彼の作品がバブル期に青春時代を迎え、かつバブル崩壊以降の都市文 化を題材とする小説に物足りなさを感じる現在の30代の人たちに勧められるものである ことを示す。