主題と目標:
IT化によって、教育が大きく変わろうとしている。従来、教育の目的の大きな部分を占めていた読み書きそろばんの主要部分は、コンピュータによって行なわれるようになった。この結果、教育の目的はコンビュータが処理できず、人間しか行なえない情報処理に重点が移ってきている。
米国では、情報化の進展に伴って、業務の遂行をITを基礎に再構成する
Business Process Reengineeringが一般的であり、そのためのKnowledge Management
の方法が追求されている。こうした状況は、教育にも大きな変革を要求している。
教育にも、経済学で言われるストックとフローの概念が必要である。当面の業務を遂行するために必要なフローの知識を伝えることは常に必要であり、そのためのInstructional
Design と呼ばれる技術国では普及している。しかし、フローの知識を生涯にわたって学習できるようになるためには、ストックとしての知的基礎体力を持つことも重要である。これには伝統的な教育が有効である。
以上の問題意識のもとに、情報化時代における学習をどうデザインするかを、教育産業界の人々と一緒に考える。
評価
授業における討論への参加とレボートによる
授業計画
4月12日大岩 オリエンテーション(教育と学習)
4月19日鶴谷 米国の教育産業
4月26日鶴谷 事例:日本の教育ベンチャービジネス
5月10日山本 事例:技術者教育
5月17日室伏 事例:インストラクタから見た企業内教育
大岩 前半のまとめ
5月31日 インストラクショナル・デザイン
インストラクショナル・デザイン概論
6月7日 米国の企業内教育と評価法
米国での企業内教育のトレンドと実践法および企業内教育評価理論
とその実践法
6月14日 e−ラーニング
e−ラーニング概論、e−ラーニングの代表的システム、
e−ラーニングの持つ可能性、米国でのベンチマーキング
6月21日 日本の企業内教育
日本での企業内教育の特質、ベンチマーキングとの比較から
抽出される日本の企業内教育の課題、日本でのe−ラーニングのすすめ
6月28日大岩 Web-Based-Training
7月 5日仲林 標準化の動向
7月12日大岩 全体のまとめ