2001年度 秋学期 情報教育論

大岩 元

主題と目標

情報技術(IT)の普及にともなって社会の在り方が大きく変わり、教育も大きく変わろうとしている。具体的には、情報技術で教育を良くしようとする「教育の情報化」と、情報技術自体を教育する「情報教育」に分けられる。従来日本では、教育の情報化のみが注目されてきたが、情報技術自体を教育する情報教育も始まろうとしている。

2003年度から新たに設けられる教科「情報」は、上記の意味での「情報教育」を目指すものであるが、従来文部省が強調してきた「教育の情報化」の影響を強く受けている。内容面から見ると、普通教育に関する教科であると同時に、専門教育に関する教科でもあるという二つの性格を持つ。「情報教育」では、技術を習得するという面とともに、情報技術の上で扱う「情報」自体についても、扱う必要がある。メディア・リテラシーや情報倫理と呼ばれる領域がそれにあたるが今年度はメディア・リテラシーを中心に議論する。

教科書

大岩 元/橘 孝博/半田 享/久野 靖/辰巳 丈夫 著 「情報科教育法」 オーム社

参考書

評価

授業への参加、レポート、発表を総合評価する

授業計画

第1回10月 1日導入とオリエンテーション
第2回10月15日高校教科「情報」とその学習指導要領
第3回10月22日「情報教育」の一般的な動機と背景要因
第4回10月29日教育の役割と「情報」
第5回11月 5日一般教育と専門教育との相違の問題
第6回11月12日情報教育における身体軸: タイピング
第7回11月19日情報教育における論理軸: プログラミング
第8回12月 3日情報教育における感性軸: KJ法と情報の構造化
第9回12月10日リテラシー教育としての「情報」
第10回12月17日グループワークによる授業案作成
第11回 1月 7日授業案の発表と討論
第12回 1月21日授業案の発表と討論
第12回 1月22日授業案の発表と討論

戻る