7.2 HTMLとは何か

HTML

このオンライン教材のように,リンクによってある文書と別の文書を繋いであると,関連する内容をいちいち探さずとも,すぐに参照できたりして便利ですね.このように文書と文書がリンクによって結ばれた構造を持つ文書をハイパーテキスト(Hyper Text)と言います.

世界中を繋いでいるWebでこのハイパーテキストを用いて情報を公開するためには誰でも受け取れる共通の記述言語が必要となります.そのために開発されたのがHTML(Hyper Text Markup Language)で,Webページの大半はこのHTMLという言語で書かれています.

試しに現在のページのHTMLの記述を見てみましょう.

  1. [表示]→[ページのソース]を実行します.
  2. 新しいウィンドウが開き,HTML記述が表示されます.
  3. このウィンドウを閉じるには,ウィンドウの左上隅をクリックしてメニューを出し,[Delete] を実行してください.

どのWebページでもこのようなHTMLによる記述がなされています.このHTMLの記述をそのページのページソースまたは単にソースといいます.

HTMLの例
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">
<html>
<head>              ←開始タグの例
  <title>My Test Home Page</title>
</head>              ←終了タグの例
<body>
  <p>
  Hello HTML World!
  </p>
  <table border="1">       ←属性の例
    <tr><td>
    これはHTMLのテストです.
    </td></tr>
  </table>
</body>
</html>

HTMLは「見出し」や「段落」などといった文章の構造を要素(element)というもので指定して表現します.例えば段落を表すのはpという要素になります.

HTMLのように,文章の構造を要素によって指定して行くことをマークアップ(markup)といい,このような言語をマークアップ言語(markup language)と呼びます.

W3C (World Wide Web Consortium)

HTMLの書き方には色々と流儀があり,人によって様々です.しかし世界中の人が誰でもアクセスするWeb上において,みんなが好き勝手な方法でHTML記述してしまうと,先程述べたように,自分が使っているブラウザで見える通りに,相手に見えていなかったり,場合によってはページそのものが表示されないこともあり得ます.

そこで,HTMLなどWeb上の技術の使い方を標準化するために,World Wide Web Consortium(通称W3C) という機関があります.この機関はWebの産みの親であるティム・バーナーズ・リー氏らが1994年に設立し,マサチューセッツ工科大学(MIT),(ERCIM)European Research Consortium for Informatics and Mathematics,そして,ここ慶應義塾大学(SFC)の3組織が運営している非営利団体です.

HTMLに関してはW3Cから勧告という形でその仕様が発表されます.強制力はありませんが,W3Cの勧告に従ったHTMLの書き方をするのが望ましいとされています.

詳しいことはW3Cのページを参照してください.