9.1 マルチメディアデータの表現方法

アナログ情報とデジタル情報

私たちが普段目にする光景や,耳にする音などもすべて情報の一種であると言えます.最近ではディジタルカメラや,CD,MDに代表されるようにこれらの情報もどんどんコンピュータなどで自由に扱えるようになってきました.今回はこういった画像や音声といった情報がコンピュータでどのような扱われ方をしているのかを学びます.

「情報」の分類のひとつに,アナログ情報とデジタル情報という分け方があります.コンピュータで扱っているのは,後者のデジタル情報です.(→概念編:「アナログ情報とデジタル情報」

一方われわれが目にしたままの映像や,音声はアナログ情報と呼ばれ,実際にこう言った情報をコンピュータで扱うためには,アナログ情報をデジタル情報に変換する必要があります.(→概念編:「アナログ情報のデジタル化」

画像データ

一口に画像と言っても,いろいろな種類があります.次のような分類によって整理することができます.

画像データをファイルに保存するときは,利用目的に合わせて適当な形式を選びますが,コンピュータやソフトウェアの種類によって扱える形式が違います.ウェブページでは GIF(Compuserv Graphic Interchange Format)PNG(Portable Network Graphics)JPEG(Joint Photographic Experts Group) などがよく使われます.またその際,ファイル名には必ず,そのファイルがどの形式であるのかをあらわすために例えばGIF形式であれば,「.gif」,JPEG形式であれば「.jpeg」または「.jpg」というように拡張子というものをつけます.それぞれの画像形式の特徴は,CNS ガイドを参照して下さい.

音声データ

音声データは音声の波形をデジタル化して表現しています.原理的には概念編で説明した標本化と量子化を行うのですが,量子化手法や圧縮方式の違いにより,いろいろな形式があります.例えば,MP3 (MPEG-1 Audio Layer 3) は圧縮率が高いので,最近普及しつつあります.

特別教室のコンピュータにはマイクとヘッドホンがついていて,AU 形式の音声ファイルの録音と再生ができます.余裕のある人はこちらを見て下さい.

CNSファイル形式 P.296参照