テクニカルライティング ●来週課題が出ます。 詳細は課題ページでどうぞ 各パラグラフについての説明 →ラインマーカなどで、トピックセンテンス、締めくくり文などを示す →パラグラフの議論の立て方について説明する →時間順、複雑さ順、など 自分の書いたパラグラフはどのような原理・原則のもとに組み立てられているのか? を説明するような課題を出します。 最終課題の一部として書いてください 最終課題を作成するに当たり、今出来ることをやるといった感じです ●文について 今日は良い文の基準について検討します。 文章を書く上での方針→文法 ・構成要素 ・配列の規則 これが破られると意味がおかしくなる。 まずは文の構成要素について 英語には5つの明確な文の型がある→5文型 →品詞と品詞の配列の規則 →文型にあてはめれば、意味の通る文章が出来上がる <配布資料参照:日本語の語順> 5文型を日本語用にカスタマイズした形 日本語というのは本当に厳密に5つのパターンを持っているか? →持っていない(もっと柔軟) →あてはまる日本語を選んでくださいということ →制限を与えることにより分かりやすくする まずは、ぎこちなくても良いからこの5文型に当てはまる文を書くことを意識する。 過去に書いた文章について、これに当てはまっているかどうかをチェックしてみると良い ・チェックポイントの例 3文型の動詞は動作を示す点では完結しているが、対象を必要とする動作 →2文型の動詞とは性質が異なる 主語と述語の対応関係が取れること →文章を書く上で一番重要! 一般的に、述語=動詞 →その動詞は目的語を必要とするかしないか? →目的語が必要なのに飛ばしてしまっていないか? →補語 ・修飾語の問題 修飾語を加えると文章が複雑になってくる 5文型を見失いがちになる要因 文章の基本的な構成要素 主語 →名詞 述語 →動詞 目的語 →必ず名詞 補語 →形容詞 これらに修飾語がどのように作用するかを理解する必要がある 名詞に対する修飾語(名詞が被修飾語) 形容詞(〜い)が名詞を修飾するという形 ex) 主張は 誤りを 含む →(第3文型) (主) (目) (述) ・「主張」(主語)を修飾するには? 一番簡単なのは指示代名詞 「その」 「彼の」 「その雑誌に掲載された」など 名詞を中心に見た場合、その直前に形容詞と同等の機能をはたすいろいろなものがくる →形容詞的なもの+名詞 ・「含む」(述語)を修飾するには? 述語に対する修飾語の例 「多く」 「たぶんに」など 副詞的な機能をもつもの これは形容詞を修飾することもある ex)          形 彼の 話は とても おもしろい 主  副   述 我々の文章を書く上でそんなに出てくるものでもない。 これにそんなに悩む必要はない。 まずは主語と述語の修飾をきちんと区別できるようになることが重要。 ・語順の重要性 日本語は英語と違って言葉のつながる順序が非常に柔軟 →英語は比較的厳密 ただし伝わるニュアンスは変わってしまう まずは型に忠実な語順を使いこなせるようになってください そうじゃないものはイレギュラーなものとみなす 使いこなせるなら使えばよいが、そうでないなら使わない方がよい →例えば強調という意図 →このような意図がないなら使わない方がよい 主語と述語の関係が非常に重要 意図的に操れるようになってください <配布資料:留意点1・主述の一致> 文の書き出しの主述の関係と書き終わりの主述の関係が変わってしまうことによって生じる問題 <配布資料:留意点2・修飾語の位置> 文法的には正しいが、修飾語の出現の順番によって意味が変わってしまうことがある <配布資料:留意点3・重文・複文の扱い> 単文:主語と述語の関係がひとつしかない文 (述語が複数個あっても主語がひとつであれば単文) 重文:対等な2つの文が接続された文 複文:2つの文が主節と従属節という形で接続された文 出来るだけ単文で書く 主語、述語の関係が3つ以上できてしまう文は、分割する →単文と、重文あるいは複文に分割し、「すなわち」で接続する 重文・単文はレポートを書く上で必須 主語と述語の関係を分かっていれば、使いこなせる <配布資料:留意点4・その他> ・接続助詞「が」は曲者 順接のときでも逆説のときでも使えてしまう 意味を取り違える危険性がある 安易に使ってはいけない 「が」は連ねやすいのでなおさら 「が」はなるべき使わない 逆説のときのみ使用する ・句点「、」の位置の問題 身体的な呼吸の点であると同時に意味を表す →配布資料 1番上の例は一番ノーマル→主語述語の区切り 2番目は呼吸によってきってる→意味的に不明確なので避けるべき 3番目は意味で区切ろうとしているが効果的でない 4番目は一番だめ→読みづらさを増す テクニカルライティングにおいて、句点はできるだけ打たない方がよい 打つのだったら意味の区切りを意識して打つことが重要 呼吸でうつのだったら打たない ・同一接続詞の反復 ひとつの文あるいはパラグラフの中で 「また」の連続 「しかし」の連続 はやめましょう ひとつのパラグラフの中で同一接続詞が反復されてはいけない パラグラフのきり方に問題がある可能性がある ・ひらがな・漢字の選択 あいまいな表記の例 「行う」「おこなう」 「言う」「いう」など ひとつの文のなかで、表現を統一する